膝の痛みは本当に「治らない」のでしょうか？
長引く膝の不調にお悩みの方は、少なくありません。しかし、「もう良くならない」と
決めつけてしまう必要はありません。
膝に痛みが生じた場合、専門的な診断を受け、早期に適切なアプローチを行うことで、症状が
改善に向かう可能性は十分にあります。
特に強い痛みが続く場合や、慢性化しているケースでは、単なる疲労ではなく変形性膝関節症や
関節リウマチといった病気が背景にある可能性も考えられる。自己判断は避け、専門家による
チェックが必要です。
この記事では「治らない」と諦めかけている膝痛の根本的な原因を掘り下げ、悪化を防ぎ、改善
へと導くための具体的な対策をわかりやすくご紹介します。
膝の痛みは治らない？
膝の痛みは、適切な対応をすることで改善や進行の抑制が期待できます。まず、大切なのは
早めに整形外科を受診して、専門医による診断やレントゲン検査などを受け、現在の状態を
正しく知ることです。治療法としては運動療法や物理療法などの保存的治療、ヒアルロン酸注射
などの関節内注射、変形や組織の損傷に応じた専門的な治療といった選択肢があり、
症状にあった方法を相談しながら進めて行くことが、痛み改善の第一歩になります。
「もう治らないかも…」と諦めてしまう前に、まず治療の選択肢とその意義を
しっかり理解しておきましょう。さらに、膝の痛みを放置してしまうと、症状の悪化や慢性化を
招くこともあります。だからこそ、早期に専門家のケアを受け、
根本原因にアプローチすることが大切です。
膝が痛む主な原因
膝が痛くなる主な原因としては、
・変形性膝関節症
・外傷
・半月板損傷
・オーバーユース（使い過ぎ）
・内科的疾患
などが挙げられます。また、膝にかかる負担も要因となり
日常生活での中で
・体重の増加
・筋力低下
・仕事やスポーツによる過負荷
・姿勢の悪さ
・間違った靴の選択
が取り上げられます。症状が強く出るのはこの、日常生活での要因が重要であり、
ここを、見直さないと症状の悪化を辿ることになってしまいます。
当院では、この日常生活の、どの部分で症状悪化をしているのかを
見極めて原因を追求していきます。
膝の痛みを悪化させない予防法・改善策
体重の増加と筋力低下の予防と改善策
膝の痛みがある方の体重増加を予防し、同時に膝の負担をかけずに筋力低下を防ぐ事も重要になります。
まずは、体重増加に焦点を当てて、効果的な予防法を説明します。
１、食事管理（カロリー摂取の最適化）
体重増加の主な原因は、消費カロリーよりも摂取カロリーが上回る事です。膝の痛みで運動量
が減りがちな場合は、特に食事に気を配る必要があります。
・摂取カロリーの見直し:
・ご自身の基礎代謝量や活動量に見合ったカロリー摂取を把握します。
・特に運動量が減っている場合は、食事量を少し抑える事が必要です。
・高タンパク・低脂肪の食事
・筋肉を維持・強化し、代謝を落とさないために、鶏むね肉、魚、豆腐などのタンパク質を
積極的に摂取します。
・揚げ物やバター、肉の脂身など＊脂質（脂肪）＊が多い食品を控えます。
・食物繊維の活用
・野菜、キノコ、海藻類、などの食物繊維は満腹感を得やすく血糖値の急上昇を防げるため
過食予防に役立ちます。
・糖質の質と量を見直す
・ご飯やパンなどの主食量を適量に抑えます。
・白米や白いパンよりも、玄米や全粒米パンなど、GI値が低く、消化がゆっくりなものを選ぶと
脂肪になりにくいです。
・間食の置き換え
・お菓子やジュースの代わりに、無糖のヨーグルトやナッツ類（少量）、温かいお茶などに置き換えます。
２、低負荷の運動（消費カロリーの維持）
膝に負担をかけずにカロリーを消費し、筋力維持を図る事が目標です。
・負荷の少ない筋力トレーニング
・椅子に座って行うレッグエクステンションや仰向けで行うお尻から腹筋のトレーニングなど、膝に体重をかけない運動で基礎代謝の維持に必要な筋肉を保ちます。
①レッグエクステンション
【ポイント】
回数とセット数は、体調に合わせて調整
・目的 大腿四頭筋の強化 ５秒〜１０秒キープ
・足を上げた時に、つま先を上に上げてキープ。
・最初は、まず10回を１セットから始めてみてください。
・慣れてきたら、10回を２〜３セットに増やしていきます。
・痛みや疲労が残る場合は、無理せず回数やセット数を減らしましょう。
ヒップリフト
【ポイント】
回数とセット数は、体調に合わせて調整
・目的 臀筋・体幹の強化 ３秒〜５秒キープ 膝の間にタオルなど挟む。
・最初は、まず10回を１セットから始めてみてください。
・慣れてきたら、10回を２〜３セットに増やしていきます。
・痛みや疲労が残る場合は、無理せず回数やセット数を減らしましょう。
【重要なポイント】
・痛みのコントロール:痛みがある状態で無理に運動をすると、かえって症状を悪化させ、動けなくなり、結果的に体重が増えてしまいます。痛みのない範囲で、落ち着いている時に運動を行うのが鉄則です。
・専門家への相談:食事内容や運動メニューについて、ご自身の状態に合わせて医師や栄養管理士
または、私のような整骨院の先生に相談する事が最も安全で確実です。
治らない膝痛で悩んでしまっている方へ
今回は、膝痛が治らないと悩んでしまっている方に向けて、長引く膝の痛みの原因と自宅でできる悪化予防・改善策について解説しました。
膝の痛みは、放置すると変形や慢性化に繋がるため、早めの診断と日常での予防が重要です。
体重管理・筋力低下の予防・膝に負担をかけない生活習慣を続ける事で、痛みの進行は大きく
抑えられます。それでも、改善しない場合は、膝以外の「骨盤の不安定性」「股関節の動き」
「全身のバランス」が原因になっている可能性があります。
やわら整骨院では、膝だけでなく全身を評価し、根本原因にアプローチする背術と、自宅で続けられる予防法と日常生活の指導法をお伝えしています。
諦めてしまった膝痛にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
負担を減らし、再発しにくい身体作りをサポートします。
